～食知記～

ヘンリー・ダーガー

お江戸へ行ってまいりました
いろいろやりたい事はあったのですが、今回の
表向きのメインは（裏メインもある・・）品川の原美術館で開催中のヘンリー・ダーガー展

直接、彼の作品を見るのは初めて！
一通り見て、確かに彼はデッサン力はイマイチだったかもしれないけれど、この色彩感覚は天才的！ね、と感心しましたが、一緒に行ったAくんとやっぱちょっとオカシイよね・・この人・・・と失礼極まりない発言を連発。でもやっぱり普通ではないわよね？！

でも彼の作品、大好きです。作品以上にミステリアスな、ダーガー自身の生涯を取り上げた、ドキュメンタリーフィルムが来年公開されるそうで、大変楽しみ！

それにしても、この原美術館、ものすごーくステキ。こういうお家に住めたらどんなにいいでしょ。このダーガー展は今月7月16日までです。お早めに！！

ポエム

先日トップで使っていた青いコラージュのような絵は
この本の中の1ページからちょっと拝借しました

これは、Poems for childrenというオランダの
子供のためのポエムの本（サイトはこちら）

中を開くと各国語（オランダ語・英語・ドイツ語・フランス語）の詩がカラフルなフォントでかわいらしいイラストと共に描かれています　とにかくオシャレ！
子供のためだけには、もったいな～いとよく分かりも
しない、いい年の私が買ってきてしまいました


アムスの市立近代美術館・Stedelijk Museum CS
のショップで購入　ここの品揃えがよかった～
本もたくさんあったし、ポストカードもたーくさん！

本来の美術館が今工事中なので、この仮の建物での営業
なのですが、旧郵便局だった建物なのでとっても広い！
上階にはカフェ＆レストランやクラブまで入っております・・
見たい作品がことごとく貸し出し中で（仮営業中だからねぇ）
残念な思いをしましたが、また行きたいなぁ

アルフレッド・ウォリス展

今回は予想外の東京行きでしたが、元々東京には3月中に再び行く予定でした
何の為だったかというと・・東京都庭園美術館で行われている、アルフレッド・ウォリス展
をどうしても見たかったのです！折角なので今回日曜に行ってきました

今回の展示会のポスターに
「だれも知らなかった　アルフレッド・ウォリス」
とあるように、私も彼のことを知りませんでした・・・・
しかし数週間前の新日曜美術館の中のアートシーン
というコーナーでこの展示会の様子を見て、
すぐこの人の絵好きだ！と即ピン！ときたのです

展示会へ行く前に、彼のことについて少し調べて
みたのですが、様々な偶然の繋がりに驚きました！

イギリス人のウォレス。元々船乗りだったのですが
引退した後の70歳になってから、なんと独学で
絵を描き始めました

船や、自分の住んでいた街（セント・アイヴス）の風景などを、身近にあった素材（ボール紙
や板など）に描き続けていましたが、ある日、画家のベン・ニコルソンとクリストファー・ウッドが
ウォリスの家の前を通りかかり、壁に掛けてあった彼の絵を見て気に入り、買い取り徐々に
世の中に広めていきました　-　とまぁこれが展示会の解説からザッと抜粋した彼の紹介です

私がまず驚いたのは、ウォレスを見出したのが、私の大・大好きなベン・ニコルソンだった
ということ！自分の好きな人と、いいなぁと思っていた人が知らない間に繋がっていたという
偶然！一人でこの事実を知り、もう大興奮！あと、ニコルソンもウォレスに影響を受け、
自身の作風を変えていた時期があったということ。ウォレスってすごい・・・！

ウォレスの作品も私には、大変な喜ばしい驚きの連続でした

なんて優しい色使い　そして面白い構図！
子供の絵のような無邪気さのある
ステキな作品ばかりで堪能しました

いやぁ　自己満足な記事でごめんなさい～
書いて安心しました（笑）　お江戸の続きはまた！

国立新美術館

今回東京に行ったもう一つの目的は、国立新美術館へ行くこと

先日オープンしたばかりのピカピカの美術館！天気が良かったので、余計輝いてました
皆さんご存知かと思いますが、ここは収蔵品を持たない、いわゆる「箱」のような場所

その珍しさもあるし、このユニークな建物
だし、オープン前から色々と話題性の多い
美術館でしたが、率直な感想を言いますと
際立った新鮮さは特にありませんでした

ただ、日本には今までなかったタイプでは
あるかと思います
開放的な空間に、併設されたカフェも
レストランもショップも雰囲気がいい
でもどこかよその国の美術館に似ている
ような気がしないでもない・・・・　

ネガティブな意見に聞こえるかもしれませんが、これはあくまでも私の個人的な意見
ですので・・・・　でも、私は気に入りましたよ！それに、いい場所ができてよかった！と
思いました。近くにはサントリー美術館も出来るし、これからに期待大！です。

さて肝心の展示ですが、私は
「20世紀美術探検―アーティストたちの
三つの冒険物語―」（3月19日まで）を見ました。

開館15分くらい前に到着したとき、もうチケット売り場の
前には列が！！でもそれ程待たずに買えました
というよりも、並んでいた人達のほとんどが、もう一つの
企画展、「異邦人(エトランジェ)たちのパリ」の
チケットを買っていたので・・・展示室内もそれ程混まず

あっちの方が良かったかなぁ・・と思いましたが、
結果的には、「20世紀美術探検」の方でよかった！
と～～～っても素晴らしかったです！

気になったのは、マックス・エルンスト、ベン・ニコルソン、アンディ・ウォーホール、
モランディ、ポロック、ロバート・ワッツ、etc...　もうとにかくすごい作品数で
めまいがするのをこらえつつ、立て直しつつ見た感じ・・・・でも充実の展示！

中でも今回すばらしい！！！とうなりつつ見たのが
クルト・シュヴィッタースのコラージュ作品！
写真で見るのと、実際見るのとでは大違い
それぞれの素材の異なる物を組み合わせた
繊細な作品　本当にステキ！

横一列に並んだ作品たちを、何度も何度も往復し眺め
最後は、非常に去りがたい思いでその場を離れました
が、できることならまた戻って見たい！

それ以外で印象的だったのは、ドナルド・ジャッド
遠目からパッと見ただけで、「あ！ジャッド」と分かった

すごく単純な作品なのに（大変失礼）、名前なんて書いてなくても彼の作品だと分かって
しまうんだから、地味なようですごい個性だ・・・と妙に感心
3年前私がイギリスを発つ直前、ロンドンのテート・モダンでやっていた彼の展示会も
思い出した・・　　あれからもう3年経っちゃうのねぇ・・ふう

思い馳せるスイス

今回のEsquire（エスクァイア）が面白かった！
→クリック！　大好きなミュージアム特集

しかも、ドイツやスイスやオーストリアの美術館の情報がたくさん！かなり見ごたえがありました。特に面白いと思ったのが、未だ行ったことのないスイスの美術館

　Schaulagerや、Fondation Beyeler、パウル・クレー・センター、Sammlung Rosengart....!!

もうどれもこれもステキすぎて、サイトを見ただけで魂が抜ける思いがした・・・　スイスかぁ・・・

クレー展

　　数週間前になりますが、宮城県美術館で現在
　　開催されている　パウルクレー展を見に行きました
　　
　　実は・・・正直言って、クレーは私にとってあまり
　　好きなアーティストではありませんでした
　　それもこれも、実は宮城県美術館が・・・
　　
　　皆さんはご存知かどうかわかりませんが
　　宮城県美術館は、国内でも有数のクレーと
　　カンディンスキーコレクションを持つ美術館なのです
　　
　　がしかし、高校の頃からここにちょくちょく
　　通っていた　私にとっては、　　
　　「いつ行っても、クレーばっかし・・・・・」というイメージが強く　代わり映えのしない
　　常設展のおなじみの作品、クレーもなんとなく新鮮味のないものになっていたのです

　　しかし！！！

　　今回の展示会を見て、そんなバカな
　　考えは一蹴されました
　　すごい！クレーって・・・・・・

　　彼のトレードマークのあの微妙な色使い
　　実際の作品を見ると、色の深さにとても
　　驚きます　ほんと～にキレイ！

　　パッと見て「山だ」とか「人だ」とかすぐわかる絵ではないけれど、それだけに心の中に
　　すぅっと入ってくるというか、色や形のバランスを見ていると、こちらも楽しい気分になったり
　　頭も心もリラックスしてくる

　　この衝撃で気持ちがいっぱいになってしまい、この時は60パーセントくらいしか
　　じっくり見られなかったので、また近いうちに再訪したいと思っております
　　（展示替えもあったようだし！！）

　　＊パウル・クレー　創造の物語展
　　　12月10日（日）まで　宮城県美術館（宮城県仙台市青葉区川内元支倉34-1 ）

美術館がんばれ

　　昨日、福島県立美術館のショップがちょっと・・・と書きましたが、
　　これはあそこに限ったことではなく、日本の美術館にはよくあること
　　
　　単なるお土産ショップと考えているわけではないでしょうが、あまりにも簡素で
　　寂しさすら覚えます。せめて、収蔵作品のアーティストの美術書くらいは、
　　充実させてほしい、そう思うのですが・・・・

　　先日の日本経済新聞に、美術館に関する興味深い記事が載っていました。
　　今、日本の公立美術館の多くは、経営していく上で、様々な問題を抱えている
　　ところが多くあり、維持していく事が難しいところも少なくないとか。
　　
　　やはり、予算の問題が一番大きく、開館しようにも、維持費がかかりすぎる、
　　作品を修復できない、魅力ある展示会を開けない　etc ....

　　こういった文化的な面で、予算を削らず長い目で見て、自治体共々地域をあげて
　　支援していくことが大切、とは思うものの　直接私が行えることは何かといえば、
　　美術館にちょくちょく足を運ぶことだけ。なんだかもどかしい。

　　とは言っても、私が訪れた事のある美術館はほんの僅か
　　これから、もっともっと巡ってみたいと思います
　　
　　今まで行った中で、特に好きなのは、盛岡にある
　　岩手県立美術館　右の写真を見てください→
　　広々としたエントランス　入った瞬間すぐ気に入りました

　　県内出身のアーティストの作品が豊富で
　　かなり見ごたえがあります

　　
　　もう一つは、郡山市立美術館
　　林の中にひっそり建つ、そのたたずまいもステキだし
　　光をたっぷり取り込む建物もいい感じ

　　これが、市立美術館というところがさらに素晴らしい
　
　　美術展を見にくる以外にも、人々が集うような
　　美術館はそんな場所であって欲しい、そう思います。

国立新美術館

　　美術館の展示会のチラシを眺めるのが大好きです
　　たとえ見に行くことができなくても、
　　なんとなく満足したような気分に・・・

　　日本各地の様々な美術館のチラシを
　　た～～くさん置いてあるとある場所があって　
　　そこでいろいろもらってきました

　　そのうちの一枚がこれ→
　　来年１月に開館予定の国立新美術館→★
　　そこの開館記念展のチラシです。様々な世界各地の
　　美術館から作品を特別に借り、一挙に展示ということで　かなり楽しみであります。
　
　　同じく六本木には、新しいサントリー美術館→★も建設中だし、これから面白くなりそう！

思わぬ収穫

　　　先日、久しぶりに宮城県美術館へ行ってまいりました。
　　　開催中の吉原治良　生誕100年記念展を鑑賞。
　　
　　　初期の静物画から中期の抽象画、
　　　そして晩年の円や線ばかりの、
　　　単純なようにして複雑な世界への変貌を
　　　順々に眺めていると、
　　　これが、本当に同じ方の作品？！と
　　　驚かずにはいられません

　　その後、１階のショップで作品展のポストカードを眺めていたところあるものを発見！！
　　
　　　昨年、ここ宮城県美術館で開催された
　　　パウラ・モーダーゾーン＝ベッカー展 の図録！

　　　雪の中見に行ったわたくしは、大変感銘を受け→★
　　　あれ以来、彼女の大ファンになりました。
　　　本当に素晴らしかった！
　　
　　　作品だけではなく、彼女自身についての文章もいろいろ
　　　載っているのでじっくり読むのが楽しみ


　　　そんなに感激した展示会なのに、なんで図録をその時買わなかったのかというと・・・・・
　
　　うっかり者のわたくし、
　　あの時、鑑賞券購入後の財布はほとんど空
　　（でも、ホットケーキは食べたんだった）　
　　美術館の周りにはATMもなく・・・・
　　しかも、館内のショップでカード払いもできず・・・・
　　泣く泣く諦めたのでした
　　
　　でも、こうして手に入れることができて
　　良かった～～～！　

フリーダの青の家

　　今日の朝日新聞の別紙
　　　be on saturdayの特集は、
　　　なんとフリーダ・カーロとトロツキー！

　　　メキシコを代表する女性画家
　　　フリーダ・カーロ→★☆
　　　
　　　そのフリーダが住んだメキシコの家
　　　通称「青い家」がトップの写真でした　　　
　　　
　　　事故や病での体の不自由さ、夫ディエゴ・リベラの女性問題、
　　　また自身の恋愛（不倫）　等の痛みを生々しく描いた自画像中心の
　　　彼女の作品は、好き嫌いのかなり別れるところ

　　　最初は私もあまりの痛々しさに驚いたけれども、本や映画で彼女の生涯を
　　　知るにつれ、その作品にだんだん惹かれていきました

　　　　　
　　　去年の初夏、ロンドンのテートモダンで行われた
　　　フリーダ・カーロ展は、同じイギリスにいたにも
　　　関わらずいけずじまい・・非常に後悔が残ります。

　　　右の写真はフリーダ展直前のテート内の壁
　　　フリーダの写真で埋め尽くされています　　　　
　　　その壁の前はカフェ
　　　
　　　そういえば、私のこのブログにも時々登場していた
　　　アメリカ人の友人・M　ですが、先月任期を終了し
　　　帰国したのですが、そんな彼女の次の行き先は
　　　なんと、メキシコ　！！

　　　あ～　メキシコが私を呼んでいる～～～